この季節、通勤路が楽しい。

田んぼのまん中を年中走っているのだが、

この時期は田植えに備え水が張られる。
春先は風の強い日が多いのだが、早朝には
凪が生まれる。
水面が波立っていない晴れた朝には
一面の田んぼに空や周辺の景色が映る。
天と地の狭間を滑るように走る夢のような
時間をこの季節だけ味わえる。
田植えが終わり、苗が育つと
この感覚は失われてしまう。
一年に一度、僅かな時期だけ
自分だけの密かな楽しみだ。